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変形性膝関節症とヒアルロン酸

今、人気の成分として、毎日耳にしない日がないくらいなのが「ヒアルロン酸」ですが、ヒアルロン酸とは、ムコ多糖類の代表的な成分です。体や関節の動きをスムーズにするために、体液状で体内のあらゆるところに存在しています。特に関節では、関節液や関節軟骨に多く存在し、潤滑油として働いています。

ヒアルロン酸の大きな特徴は1gで6リットルの水を保持できるというその保水性で、それにより軟骨の持つクッションの役割を補完・代替してくれることから、関節系のサプリメントの主要成分として重宝されている、というわけです。

日本国内でヒアルロン酸が医薬品として販売されたのは1987年ですが、これはその変形性膝関節症への効能が薬効として認められたためです。

さてその変形性膝関節症ですが、具体的にはどのような治療法があるのでしょうか。その模式図は以下のようになります。



軽症の場合はまずは痛みをコントロールすることが中心となりますので、貼り薬や飲み薬などの鎮痛剤がメインとなります。

一方、重症になってくると、人工関節を設置するなどの外科手術が必要になってきますね。

他方、軽症でも重症でも利用できるのがヒアルロン酸注射ですね。これは上記の通り保水能力が高く、水分と結合することでゲル状となり、クッションのような役割をしてくれるヒアルロン酸を膝に注射することで、痛みが軽減されるものです。

なお、膝に注射するヒアルロン酸は、なるべく吸収されず、長期間効果が維持されることを期待して、より分子量が大きい「高分子ヒアルロン酸」が利用されています。それとは反対に飲んだり、お肌に塗るヒアルロン酸は、なるべく吸収されやすいように「低分子ヒアルロン酸」が利用され、部位によって使い分けられているのが特徴です。

そうした技術革新もあり、以前のヒアルロン酸注射は1週間ごとに5回の注射が必要でしたが、最近は1週間ごとに2〜3回まで減ってきています。

このような関節痛のコントロールと同時に重要なのが運動療法です。適度な運動により、関節の周りの筋肉を鍛え、柔軟にしておくことにより、膝への負担が減り、痛みが軽減されます。

そして何より期待されるのが、ダイエット、つまり体重の軽減ですね。体重が5kg減れば、歩行などによる膝への負担が10kgから40kg軽くなるといわれています。5kgでそれだけ負担が軽くなるということは、逆に言えば太るといかに膝への負担が増えるかが良くわかりますね。関節痛にお悩みの方や、関節痛のリスクが気になる方はまずはダイエットに挑戦してみてはいかがでしょうか。

このように変形性膝関節症に対しては多面的なアプローチが必要になってきますが、上記以外で付け加えるとすると、ヒアルロン酸サプリメントを利用する、という手があります。これはヒアルロン酸注射に準ずる効果をサプリメントを摂ることで実現しようというものですね。

特に関節痛が軽度であったり、将来の変形性膝関節症を予防したい、という方には向いていそうですね。関節痛が気になる方はヒアルロン酸サプリメントも活用されてはいかがでしょうか。

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