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さらにひどい関節痛にはステロイド注射も

コラム:ヒアルロン酸と関節痛
「さらにひどい関節痛にはステロイド注射も」


ヒアルロン酸とは、ムコ多糖類の代表的な成分です。体や関節の動きをスムーズにするために、体液状で体内のあらゆるところに存在しています。特に関節では、関節液や関節軟骨に多く存在し、潤滑油として働いています。

ヒアルロン酸の大きな特徴は1gで6リットルの水を保持できるという、その保水性です。最近、美容や関節サプリメントの主成分としてヒアルロン酸が注目されていますが、これは主にこの高い保水能力によるものです。

ヒアルロン酸は関節の中で、軟骨の持つクッションの役割を補完・代替してくれることから、関節系のサプリメントの主要成分として重宝されている、というわけです。

変形性ひざ関節症を改善させるためには、自分で運動したり、ケアしたり、ストレッチすることが重要ですが、まず痛みの悪循環を断ち、運動療法を円滑に行なうためにも、まずはヒアルロン酸を服用することが重要だ、というのは前回のこちらのコラムで述べました。

>>>ヒアルロン酸と変形性ひざ関節症

ただ関節痛がもっとひどい場合は、即効性が求められますので、ヒアルロン酸注射が有効な選択肢となってきます。

>>>ひどい関節痛にはヒアルロン酸注射も

しかし、関節痛がさらにひどい場合には、ステロイド注射を利用することもできます。

ステロイド薬と聞くと「顔が丸くなる」「バイ菌が入ってきやすくなる」など副作用が心配な方が多い薬です。

関節の中にステロイド薬注射を打ちすぎると、バイ菌に弱くなり、化膿性ひざ関節炎が起こってくることがまれにあります。化膿性ひざ関節炎になると、関節の袋は閉じられた空間ですし、血液の流れが悪いので、抗生物質でバイ菌を退治するのが困難です。

だから、関節の中に何回もステロイド注射をすることはあまりよい治療法ではありません。

しかし、筋肉や靭帯は血液の流れが豊富ですので仮にバイ菌が入っても白血球がバイ菌を退治しやすいので比較的軽症ですみます。

ですから、痛みが非常に強く、痛みの悪循環になる可能性がある方には、一度だけ筋肉や靭帯へのステロイド薬を注射して、運動療法を行なうのも手です。

研究では、ひざを曲げる筋肉のついている鷲足へのステロイド注射は、関節の中へのステロイド注射よりも効果が強かったと明らかになっています。

その理由は、ひざをかばいながら階段の上り下りなどでひざの曲げ仲ばしを繰り返しているうちに、変形性ひざ関節症の症状と鷲足炎の症状が一緒に起こっている方が多いからだと思います。

参考になさってください。

ただし、中長期的に関節痛を改善させようと思えば、ヒアルロン酸サプリメントなどを併用し、体の中からヒアルロン酸を増やしていく努力も重要ですね。

またヒアルロン酸の飲み方として、同じく軟骨を形成する成分であるグルコサミンや、その形成を助けるコンドロイチンと同時に摂ることで相乗効果が期待できると言われています。最近ではこれら3つの成分が同時に摂れるサプリメントも販売されていますので、興味がある方は調べてみてください。

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